Sengoku Dynasty Ver0.1.2.0 プレイ感想

Sengoku Dynastyをプレイしての所感を記載しています。

Ver0.1.2.0を基にしているため、今後のアップデートにより仕様やバランスが異なっている場合があります。

ゲーム進行により解放される要素を含むためネタバレを含みます。

はじめに

Sengoku Dynastyは、Medieval Dynastyの流れを汲む村運営とライフシムを楽しめる3Dアクションゲームである。

様々な素材を集めて建築やクラフトを行い、最初はプレイヤー1人のみの村を徐々に発展させる過程を楽しむのがメインとなる。

世界観やストーリー背景について

戦国時代の日本をモチーフにしている。オープニングムービーではガッツリ戦国時代の日本と表示される。しかし戦国時代と一口に言っても結構年代の幅が広い。大体1500年代くらいがモチーフと思われる。

舞台となる「平民の持ちたる国」

一揆により領主である守護代を追い出し、平民の持ちたる国が成立した「那谷」が舞台となる。税を納める領主が居ないので年貢を納める必要が無い。

那谷にはいくつかNPCの村や集落があるが、それぞれ独立していて自治が任されているようである。

ストーリー骨子

本願寺に属する寺が主導して一揆を成功させたというものに関しては、加賀一向一揆が日本の史実としてある。おそらくこのゲームのストーリー骨子はこれを題材にしていると思われる。

実装済みのメインクエストの範囲では寺に自治を認められることで村の拡大ができる流れがあるのみで、寺の僧兵と戦争になったり周囲の村と争いになったりということは特にない。

流れ者の主人公が各村との交流を通して技術を学び、それを生かすことで地域全体に貢献を果たしてそれが寺に認められ更に優遇してもらうといった成り上がりが展開される。

成り上がりで一発逆転といった感じはなく、淡々と進むため達成感が薄いかもしれない。

システム

キャラク

外見のキャラクリはない。プレイヤー名はSteam版ならSteamのプロフィール名で固定される。性別も男固定で変更はできない。服装はゲーム中で服を手に入れることで変更が可能。

サバイバル要素

かなり薄味。空腹、HP、スタミナを管理するが空腹は0になるのがものすごく遅い。その代わり少しでも腹がすくとスタミナ回復量が目に見えて遅くなる。スタミナの回復速度を上げるためだけにご飯を食べると言い換えてもいいかもしれない。

季節の変化はあるものの、今のバージョンでは冬に裸になっても寒さでダメージを受けることはないし腹が減りやすいといったマイナス要素もない。

初心者向けの仕様と言える。

戦闘

Medieval Dynastyほぼそのまま。使えるツールや武器種などは一部日本で使われていたものが登場する。使い方や戦闘システムなどはMedieval Dynastyそのままと言える。そのためSEKIROやGhost of Tsushimaのようなものを期待していると肩透かしに遭うこと請け合い。

ヒット感もそこまで強く感じられず、盗賊との戦闘も敵AIがそこまで優秀ではないし武器も槍を持っているだけなので簡単に倒せる。

合戦や襲撃の要素もないので狩猟がメインとなる。狩猟で肉を得ることが目的なので狩猟に行くたびに流れの落ち武者に襲われるようだとそれはそれで大変だと思う。今はこのくらいでちょうどよいと感じた。

建築

作れる建築物は今のバージョンでは一部のみである。建築の方法はMedieval Dynastyと同じで、建築する建物の種類によって決まった大きさの建物を建てる形式。壁パーツは少しアレンジできるが、アレンジによって生産効率に影響することはない。あくまで見た目や消費素材の変化だけである。

建築用のツールを装備してひたすら素材を消費していくだけで家や施設が建つ。

自由な形状の建物は建てられない上、地面の凹凸の影響を大きく受ける。基本的に平らな場所にしか建築できない。斜面に沿って階段状の建物が並ぶ村を作ることは難しいし平坦な地形が少ない場所で村作りをするのも難しい。

クラフト

現バージョンではすべてのクラフト要素が解放されない。各職業施設にある作業台で特化したクラフト品が作成できるのはMedieval Dynastyと変わらない。

鍛冶場での金属製ツールはかなり広範囲のものが作れるが、食べ物や日常生活に必要なものは基本的なものしか作れず、手の込んだ料理や基本的な道具の発展形などは特にない。

お酒造りを解禁することはできるが材料になるのが米で農業が出来ないので米の量産が不可能。やはり農業が大きなウェイトを占めると思われる。

農業

現バージョンでは未実装。またMedieval Dynastyで存在した家畜飼育の要素は現バージョンでは見当たらなかった。家畜に水を飲ませる用途で使用するであろう野外用の水おけはあったものの、家畜小屋は存在しなかったし卵は野鳥の卵のみだった。

今後が期待される最も大きい要素である。

ライフシム要素

年齢の概念が無い。子供も大人も一律で同じモデルが使用される。また男女で服装や装飾の変化はあるものの基本モデルが同じなので似た顔が並ぶことになる。

また結婚のシステムが無く出産や育児といった要素もない。今後に期待。

スキルシステム

「指導者」「職人」「武士」「僧」の4カテゴリがあるかどれか一つを選んで特化させるという感じではなかった。それぞれのカテゴリに対応したスキル経験値の溜め方があり、スキル経験値が溜まるとスキルレベルが上がってスキルポイントの割り振りができる。Medieval Dynastyとほぼ同じ。

ただし僧に関してはほぼ未実装に等しい。神社へのお参りによってどんどん解放されるようだが2か所しかお参りできないのでほぼやることが無かったのが残念。

村運営

住人集め

メインクエストの進行で必ず村に加入するユニークNPCが二人いる。さらにメインクエストを進めると各地にいる避難民を勧誘して村人を増やせるようになる。ダイナスティレジェンドレベルによって人数の上限が設定されるため、より多くの村人を迎え入れるためにはダイナスティレジェンドレベルを上げる必要がある。

仕事の割り振り

職場に村人を割り当てるだけでは何も進まない。どんなものをどのくらい生産するか、更に使用するツールの指定まで細かく行う。

やや煩雑さを感じるが、より良いツールならより多くの成果が得られるというのは直感的で分かりやすかった。

季節の経過で成果を受け取れるが、倉庫の枠数が少なくすぐいっぱいになるので大規模なサプライチェーンの構築や生産活動には向かないと感じた。

おわりに

現バージョンでは未実装な部分がそれなりに多く、さわりだけをプレイしてゲームシステムが自分に合っているかどうか、更にプレイしづらいところはなかったかといった評価版といった印象が強い。あえてバランスを崩してユーザー側に提示し、どんなバランスを望んでいるのか聞きたいような印象も受けた。

遊びやすいかと言われると万人受けするような出来栄えではない。だが確かに光るものを感じさせるため今後のアップデートで出来ることが増え、バランス調整が適切に行われることでよいゲームになることを感じさせる出来だった。